降雪前に冬タイヤ使用の呼びかけを

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カテゴリー: コラム

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)の野地彦旬会長(横浜ゴム社長)は、「凍結路面で滑り止めをとらない運転は法令違反であることを前面に出し、早めに冬タイヤを使うよう啓蒙していただきたい」と強調する。

 野地会長がそう言及するのも、過去の経験を踏まえてのもの。東京をはじめ首都圏では、ひとたび大雪に見舞われると、道路交通が大混乱をきたしてきたからだ。

 この17日~18日にも、東日本や東北地方の太平洋側で降雪があった。大雪になるとの予報から、国土交通省は「大雪に対する緊急発表」を発令。ドライバーらに「不要不急の外出を控え、やむを得ず運転する場合には冬用タイヤやチェーンの早めの装着を」と呼び掛けた。

 野地会長が指摘する「凍結路面で滑り止めをとらない運転は法令違反」。これはJATMAのホームページ上で開示されている通りの事実である。たとえば、東京都の場合「東京都道路交通規則 第8条第6号」に「積雪又は凍結により明らかにすべると認められる状態にある道路において、自動車又は原動機付自転車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等してすべり止めの措置を講ずること」と明記されている。沖縄県を除く、各都道府県でほぼ同様の規則が施行されている。

 今年は暖冬で降雪自体は少ないかもしれない。だが、そのようなときでも大雪に見舞われる可能性は高い。「ノーマルタイヤで走行した結果交通障害を招くのは、社会全体に重大な損失を与えることである」ということを、タイヤ販売に携わる立場として強く訴えるべきだ。


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