2023年も折り返し地点を過ぎた。第11面でJATMA（日本自動車タイヤ協会）による23年上期（1月〜6月）累計の統計データをグラフ化したが、市販用タイヤ販売本数の折れ線で一目瞭然、その推移は月ごとに起伏が激しい。値上げ前の仮需要の発生と反動の影響を見てとることができる。では下期はどのような需要曲線をたどるのか、大きな関心事だろう。JATMAは23年国内需要の年央見直しを明らかにした。第6面の通り、新車用タイヤと市販用タイヤを合わせた四輪車用合計の23年年間需要は、19年実績に対し7%減と予想する。国内経済の回復の足取りが鈍り、コロナ禍前の水準まで戻りきれない。
「（路面）環境の変化にフレキシブルに対応する」「力強い踏ん張り」「強靱な剛性」「高いレスポンス」「しなやかな伸び」――これらはタイヤをインプレッションしたときによく使われる表現だが、わたしたちの商売そのものとも通底しているのではないか。道は続く。走り抜けよう。