東日本大震災から100日が過ぎた石巻市を訪れた。三陸自動車道・石巻港ICを降りて付近を見る限り、大震災・大津波がこの地を襲ったことを忘れてしまうほどの光景だ。多くの来店客で賑わうショッピングセンターや清掃が行き届いたコンビニなど一見、日常を取り戻したように見える。
だが、沿岸部に近付くと風景は一変する。港から流れてきたのだろうか、玄関に大型タイヤが突っ込んだままの住宅、1階部分が激しく損傷した家屋が無数に残る。道路はいたるところが陥没し、側溝は汚泥で溢れている。地元の方の話では「これでも相当片付いた」そうだが、あまりの光景に唖然とする。
人口約16万人だった石巻市の死者・行方不明者数は5800人を超える(6月25日現在)。今も5000人以上の市民が、避難所生活を余儀なくされているのが現実だ。
環境省の発表では、7月末までに東北3県の内、3分の2の市町村で居住地のガレキを移動できる見込み。だが、被害の大きかった石巻市では、政府が目標に掲げる8月末までの目標達成にメドはついていない。