【前編】タイヤ出張サービスカーの現在と未来を語る  株式会社エイワ 前中勝彦社長/杉村幸二取締役/木崎功太郎部長

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カテゴリー: インタビュー, 特集

多彩なニーズに合ったサービスの提供を =前編=

 

(1)右から、杉村取締役、前中社長、木崎部長、庄治邦夫商品部課長代理
(1)右から、杉村取締役、前中社長、木崎部長、庄治邦夫商品部課長代理

 エイワはタイヤ業界の次世代を見据えた整備機器を積極的に展開している。10月1日に発表したタイヤ出張サービスカー(以下、サービスカー)の最新モデル「MTS(モバイル・タイヤサービス・システム)Ⅱ」はSDGsに配慮した各種機器を搭載。ターゲットもタイヤ販売店のみならず、多様化する販売チャネルやフリートサービスを意識した。タイヤ販売の枠を超えソリューションビジネスとの共創も視野に入れ、モビリティサービス市場でどのような成長をめざすのか。代表取締役社長の前中勝彦氏、取締役本部長の杉村幸二氏、商品部部長の木崎功太郎氏に話を聞いた。

 

 

 「ダブルの安全」実現のMTSに最新モデル

 

 ――タイヤ出張サービスカーの市場分析、「MTSⅡ」の開発背景について。

 

(2)リフトダウンした大型車用タイヤチェンジャー
(2)リフトダウンした大型車用タイヤチェンジャー

 木崎 サービスカーの需要はこの数年、旺盛な状況が続いており、今年も昨年以上の販売を見込んでいる。タイヤ出張サービス市場は、エンドユーザーのニーズに変化がある。これまでは運送事業者はトラック車両の整備が必要な場合に整備する店舗まで出向いたケースが多い。ドライバーはタイヤ交換や整備が終わるまでの間、店舗で待機していたが、ドライバー不足の現在は状況が大きく違う。その待機時間はただのロス時間となってしまう。ロス時間を減らす意味でもサービスカーの必要性が高まっている。

 サービスカーが現場に出向くようになれば、ドライバーを拘束する時間が大幅に短縮化することが可能となり、効率的にタイヤ交換することができる。そのようなニーズが高まっているため、サービスカーの需要が増加しており、今後もその傾向は続くとみている。

 

 前中 出張サービスカーはユーザーが希望する場所でフルサービスを提供することができる。利用されたユーザーの満足度も高い。われわれはこれまで「MTS」シリーズを開発し、その販売展開に注力しており、今後もその事業に力を入れていく。

 このほど発売した「MTSⅡ」はユーザーのご要望を積極的に取り入れ、床下の収納スペースや機器の配置レイアウトの変更を可能にするなど、作業性を大幅に向上した。

 「走る広告塔」としての機能をより高める車内ディスプレイも取り入れ出張サービスの認知度向上にも取り組んだ。

 サービスカーは作業時の安全性は当然のこととして、現場に到着するまでの走行時の安全性も非常に重要だ。「MTS」シリーズは車両を低重心設計とし、走行時のコーナーリング安定性が高い。転倒角度テストも実施した。前モデルはその「ダブルの安全」に着目したデザインに高い評価をいただいており、2016年にはグッドデザイン賞を受賞した。(後編に続く)


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