“整備作業の安全を支える専門企業”タイヤ整備機器TOPに聞く  小野谷機工/東洋精器工業/エイワ/イヤサカ

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カテゴリー: インタビュー, 特集
写真中央・宇田社長、同右・中林常務、同左・大河内取締役
写真中央・宇田社長、同右・中林常務、同左・大河内取締役

 (1)小野谷機工株式会社

 社長 宇田公郎氏/常務執行役員 中林一浩氏/取締役 大河内栄誉氏

 

 企業理念を実践しオンリーワン企業めざす

 

 高機能商品が好調推移。円安・コスト増カバー

 

 ―24年8月期の業績は。

 

 宇田 連結ベースでは24年8月期は減収増益で着地しました。内訳は小野谷機工単体では増収増益でした。北陸リトレッドは店舗販売で健闘したものの、昨年の値上げの反動減が重荷になり、また、リサイクル部門でも円安で廃タイヤが集まらず、需要に応えきれませんでした。

 小野谷機工の好調の要因は、人手不足や「より安全に」という意識から、TBタイヤチェンジャーでは自動で脱着可能な「APFシリーズ」、PCではレバーレス機能がついた「EXCEED」シリーズなどの高機能商品の販売が好調に推移したことによるものです。

 また、負担軽減をサポートする商品にも多くの受注をいただき、タイヤ積上げ機のような軽労化・省人化を支援するような商品も好評で、従来のタイヤ販売店だけでなく内製化を進める運送会社からもニーズをいただいています。繁忙期には作業の連続で腰痛になることが多く、そういった困りごとに対応できる商品だと自負しています。

 これら商品が好調に推移したことが、円安・インフレによる原材料高騰や賃上げなどによる人件費上昇というアゲンストの風をカバーする最大の要因となりました。

 

 中林 タイヤ積上げ機の好調は予想以上でした。実は、今期は前期に比べて計画を大幅に上積みしていたのですが、年内までの受注でこれを上回っています。この商品はお客様に認知していただくために時間がかかったのですが、利便性や価値を認識していただき、受注量が一気に増えました。

 現在の課題はお客様のもとに早く届けることです。納期を短縮するために、スペックを向上させながらスピードアップをできる生産体制を構築していく必要があります。

 高付加価値商品にニーズが集まっているので、当然生産時間も長くなり、受注から納品までのタイムラグも発生していると感じます。この課題を解消し、タイムリーに製品を届けることができるようにしたいですね。

 

 ―円安環境やタイヤ需要の弱含みと経営環境は厳しい。そのなかでの戦略は。

 

 宇田 少子高齢化でタイヤ需要そのものが縮小傾向にあります。そうなるとタイヤ販売店の数も縮小すると予想しています。当社の国内ビジネスを維持し成長軌道に乗せるために、伸びる商品やチャネルに重点を置いていく必要があります。商品でいえば軽労化や自動化商品であり、チャネルでいえば、量販店やカーディーラー店、メーカー系のタイヤ専業店などへの提案が重要になっていくとみています。

 (以下、本紙で全文を掲載)

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