横浜ゴムは10月13日、都内のホテルで創立100周年を記念した「感謝のつどい」を開催し、来賓や関係者など約800名が参加した。
式典で挨拶に立った南雲忠信会長は、「創立当時はわずか数名でのスタートであったが、技術を身につけ、徐々に事業を拡大し、今では約2万5000人のグローバル企業に成長することができた」と述べた。
また「当社の歴史は、関東大震災や戦争の空襲による工場の被災、バブル崩壊やリーマンショックなど数々の苦境があった。その都度、社員一同が力を振り絞り乗り切ってきた。次の100年に向けて創業の精神を忘れることなく努力していく」と、更なる発展への決意を表明した。
当日は、2018年にスタートする次期中期経営計画の概要を発表した。計画では、今後グローバルで需要拡大が見込まれるプレミアムカー向けのタイヤ開発やウィンタータイヤの性能を強化するほか、生産財事業では農機・産業車両用タイヤカテゴリーでトップを目指す方針を掲げた。
山石昌孝社長は、「創業から間もなく我々は国内タイヤ市場で首位だったが、現在は3位となっている。また世界ランクを見ても、以前当社が技術供与していた韓国のハンコックタイヤに抜かれ業界8位にいる。こうした現状に真摯に向き合い、存在意義を問い直してきた」と述べ、「来年2月には新たな中期経営計画を公表するので期待して頂きたい」と話した。
同社は1917年10月13日、日本の近代化に不可欠なゴム製品の国産化を目的として、横浜電線製造(現・古河電工)と米BFグッドリッチとの合弁会社として設立。1963年に社名を「横浜護謨製造」から「横浜ゴム」に変更した。