【JAF】ノーマルタイヤやスタッドレスタイヤの登坂性能を検証

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カテゴリー: ニュース

 JAF(日本自動車連盟)は雪道におけるノーマルタイヤやスタッドレスタイヤなどの「登坂テスト」と「旋回テスト」について検証を行い、12月15日にその結果を公表した。雪の坂道でノーマルタイヤでは立ち往生の原因になる可能性があるほか、降雪時にカーブを曲がれきれず、対向車線にはみ出したりする恐れがあるため、安全な冬道走行にはスタッドレスタイヤやチェーンの装着が求められる。

勾配別の登坂可否
勾配別の登坂可否

 登坂テストの実験では、前輪駆動のコンパクトカーを使用して圧雪路の坂道(勾配12%と20%)を上れるかを検証した。なお、各勾配で「平坦路から発進した」場合と、「坂道の途中から発進した」場合でテストを行っている。

 その結果、ノーマルタイヤは平坦路から発進するテストの勾配12%と20%、坂道の途中から発進するテストの勾配12%と20%と、登坂テストのすべての項目において上ることができなかった。

 一方、スタッドレスタイヤは、平坦路から発進し、勾配20%の雪道を上るテストで唯一上ることができたが、坂道の途中から発進した場合にはスリップして坂道を上れなかった。

 JAFでは「スタッドレスタイヤは、他のタイヤと比べて登坂性能は高いものの、雪や雨が降った後の凍結路面などでは注意が必要」としている。

30kmの旋回比較
時速30kmの旋回比較

 旋回テストでは、前輪駆動のコンパクトカーを使用して圧雪路の円周コース(半径20m)を時速15kmから周回し、速度を5kmずつ上げ、カーブに沿って曲がれるか、車の挙動を検証した。

 テスト結果では、スタッドレスタイヤは、時速40kmまでほぼ安定して走ることができたが、ノーマルタイヤは、時速30kmで大きく走行ラインが膨らんだ。また、チェーン装着車は、前輪と後輪のグリップバランスの差が大きく、時速30kmで急に後輪が滑り出し、前輪を軸にスピンした。

関連:【JAF】冬道でのノーマルタイヤの危険性を実証


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