独コンチネンタルでタイヤ部門トップのニコライ・ゼッツァー取締役が6月14日に都内で会見し、グローバルで最適な生産体制を確立するため、継続的な投資を行っていく方針を示した。
コンチネンタルは欧州ではトップクラスのシェアを持つが、アジア・太平洋地域の構成比は2016年時点で10%にとどまっており、欧州以外の市場で事業拡大が課題となっていた。ゼッツァー氏は「従来は欧州がビジネスの中心で、アジアや米国で十分に伸ばせていなかった。グローバルでバランスが取れた拠点を配置することが重要」と投資戦略への考えを述べた。
今後は2019年3月にタイのラヨーン県で新工場を稼働する予定で、これまで手薄だった地域での供給体制が強化される。同工場は消費財タイヤの生産能力を将来的に2500万本まで増強する。さらに、来年末には米ミシシッピ州でトラック用タイヤの新工場を稼働させるなど、グローバル生産体制の最適化を進める。日本市場については「時間をかけて伸ばしていきたい」と展望を話した。
同社はタイヤメーカーとして現在世界4位だが、2025年までにトップ3に入る計画を掲げている。各市場のニーズに合った商品を開発するためマーケティング機能も強化して上位メーカーを追い上げていく考えだ。