東洋ゴム、ノイズを低減する新技術を開発 来年実用化へ

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カテゴリー: ニュース
デバイスを装着したタイヤ

 東洋ゴム工業は6月29日、タイヤの空洞共鳴音を最大で75%低減するデバイスを開発したと発表した。この技術を搭載した乗用車用タイヤを2019年前半に市販する予定。

 空洞共鳴音はタイヤが路面からの入力を受け、内部の空気が振動して発生するノイズ。同社では音に関する課題を解決する新技術「トーヨーサイレントテクノロジー」を活用して、タイヤ内部の空気が走行時にどのような状態になっているかを可視化することに成功した。その結果、タイヤ内部で空気の「周方向への流れ」と「垂直方向への流れ」があることが判明したという。

東洋ゴムの守屋執行役員

 今回はこの現象に着目し、空気の流れを活用するデバイスを開発した。周方向、垂直方向の双方に対応するために多孔フィルムを山なりの形状に装着した上で、音の減衰に効果がある円筒状スポンジを周上に16基配置してノイズの低減を図った。

 同社が行った実車試験では、現行タイヤと比較してドライバーが体感する音圧を約4分の1レベルに低減しており、空洞共鳴音は最大で12dB(デシベル)抑えることが確認できたという。

 同日、都内で会見した守屋学執行役員(技術第一本部長)は、「電気自動車を中心とした今後のモビリティ環境の中で必ずこの価値が認められる。静粛性を高めたタイヤ開発を進めて上質な車内空間の実現に貢献していきたい」と話した。


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