ブリヂストンが主催する「技能グランプリ全国大会2015」が6日、静岡県富士市のふじさんめっせで開催され、全国の地区予選を勝ち抜いてきた直営店およびブリヂストンタイヤショップのスタッフ合計52名がトラック・バス用タイヤの整備技術を競い合った。
2010年に始まったこの活動も6年目を迎え、今回から2人のオペレーターが共同で作業を行う競技が新たに加えられた。またソリューションビジネス、とくにメンテナンスの提案力を競う「生産財セールスマンコンテスト」も初めて行われ、技能グランプリ同様、各地区予選を勝ち抜いてきた16名が日頃の営業活動の中で磨いてきたセールストークを披露した。
技能競技は1人のオペレーターが前後輪のローテーションを行う「1人作業」と、2人一組で行う「2人作業」を、それぞれ規定の時間内で確実に作業が行われているか、どのような工夫が盛り込まれているかなどを審査した。「2人作業」では、途中でどちらかの作業者が電話で呼び出しを受けるという実際の業務に即したシーンを想定。出場者は互いに連携を取りながら、迅速な作業を実演した。
今回初めての試みとなった「生産財セールスマンコンテスト」は、セールスエンジニアの育成を目的としたもの。同社ではここ数年、新品・リトレッド・メンテナンスを組み合わせたソリューションビジネスに注力しているが「現状ではメンテナンスを十分にアピールできるセールスマンは少ない」という。競技はロールプレイング形式で行われ、顧客へメンテナンスの必要性やその効果を的確に伝えていけるかなどを評価した。
業界全体では依然として空気充てん作業時の事故や大型車の車輪脱落事故が減らない中、同社では今後も作業レベルの向上に務めていくとともに、こうした取り組みを通じて、技術、販売の両面からソリューションビジネスの提案力強化につなげていく考えだ。