2015年の1年間、タイヤ空気充填(てん)作業に関連する事故33件発生したことがJATMA(日本自動車タイヤ協会)の調べでわかった。そのうちの1件は作業者が死亡。骨折など重傷を負う事故も8件あった。
JATMAは毎年、タイヤ空気充てん作業時(車両からタイヤを取り外した状態)と、タイヤ空気補充時(車両にタイヤが取り付けられた状態)において、事故の発生件数や発生状況をまとめている。
昨年の事故件数は33件で、空気充てん作業時の事故が31件、空気補充時2件。このうちパンク修理作業に関連する事故は9件(構成比29%)で、高圧充てんなど作業不適正が8件。パンク走行等にともなうタイヤの損傷は16件(52%)で、そのうちひきずり痕の見落としは6件あった。
死亡事故は自家整備で、作業者がサイド部を床面に倒した状態で空気充てんしたところ、ビード部がリムフランジを乗り越しタイヤとホイールが飛び上がり、作業者を直撃したといい、その原因は不明とされている。
作業時の事故を防ぐために、空気充てん作業を行う従業員に事業者が必ず特別教育を受講させること、エアコンプレッサーの圧力調整弁を適正に調整することが求められる。
(写真は2013年に安全啓発活動の一環としてブリヂストンが実施したタイヤバースト実験)