横浜ゴムの2018年連結決算は、売上収益と事業利益が過去最高を達成したが、米国タイヤ生産子会社のヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・ミシシッピで112億円の減損損失を計上したことなどにより営業利益、当期利益はともに減益となった。
事業利益に対する減益要因として販売量42億円、固定費15億円が生じたほか、中国を中心とした販売減少に伴う生産減などを受けて製造原価がマイナス8億円となった。一方、価格/ミックス64億円、原料価格7億円などがプラスに寄与した。
タイヤ事業の売上収益は1.1%減の4548億100万円、セグメント利益は1.0%増の422億9200万円。
タイヤ販売本数は全体で3%減少し、国内は新車用が9%減、市販用は3%増だった。売上収益に対しては、同社が納入する車種の生産減などにより新車用はマイナス30億円、市販用は冬用タイヤが順調に推移しプラス55億円だった。また、海外の販売本数は、北米が前年並み、欧州は6%増、アジアで9%増加したものの、中国で昨年下期以降に自動車生産が大幅に低迷した影響で12%減となった。
山石昌孝社長は、中国市場について「昨年11月の予想を下回る結果となった。想定以上に失速した」とコメントした。
ATG事業は北米や中南米を中心に好調に推移し、売上収益は8.3%増の686億8900万円、セグメント利益は11.8%増の84億6000万円。ATG単体の売上収益は、2016年の買収時から昨年実績で25.3%伸長した。