日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、「タイヤの日」に合わせて4月6日から20日にかけて全国9カ所で実施したタイヤ点検活動の結果を公表した。今回の点検台数は乗用車303台、貨物車35台の合計338台。このうち、タイヤに整備不良があった車両は76台で、不良率は22.5%だった。同会では毎年この時期にタイヤ点検を行っているが、不良率は高止まりの状態が続いており、業界を上げて安全啓発に取り組むことが一層求められそうだ。
JATMAが4月に実施した点検活動で、タイヤに何らかの整備不良があった車両の割合は、2017年が19.6%、2018年が21.2%となっており、この数年間は毎年2割前後で推移している。項目別で特に整備不良が多いのは、乗用車、貨物車ともに「空気圧不足」で、今年は合計69件(20.8%)あった。
また、JATMAがタイヤ点検を受けたドライバー336人を対象に行ったアンケートによると、タイヤ空気圧点検の頻度は、「2~3カ月に1回」が122人、「年2回程度」が113人となり、この2つを合わせると全体の7割を占めた。
一方、JATMAやタイヤメーカーが推奨する「月に1回以上」は58人(17.3%)にとどまっていることが分かった。
なお、エアゲージを使用したタイヤの空気圧点険を実施するのは、ガソリンスタンドスタッフやカーディーラーが多く、ドライバー本人やその家族が点検を行うケースも85人(21.6%)あった。
JATMAと活動に協力した全国タイヤ商工協同組合連合会では、「点検結果を踏まえ、正しい空気圧管理が安全走行やエコドライブの基本であることを一層啓発していく」としている。
住友ゴムの点検では4台に1台が空気圧過不足
住友ゴム工業は、4月6日に47都道府県47会場で実施した「ダンロップ全国タイヤ安全点検」の結果をまとめた。
今回の点検台数は合計3014台で、そのうち35%の車両でタイヤの整備不良が確認された。特に燃費の悪化や走行性能の低下、偏摩耗の原因となる「空気圧の過不足」が25.2%と最も目立つ結果となり、続いて「残溝不足」が7.3%、「タイヤ表面の損傷」が6.7%、「偏摩耗」が5.2%だった。
この活動は、2008年10月から年2回、全国のショッピングセンターなどで実施しており、今回で21回目となった。