横浜ゴムは、9月2日からウルトラワイドベースタイヤ「902L」（キューマルニ・エル）を国内市場で販売開始した。同商品はオールシーズンタイヤで、既に北米市場に投入し好評を得ているという。国内の発売サイズは455/55R22.5 164Lの1サイズで、11R22.5の後輪用タイヤのシングル化を実現できる。価格はオープン。
ウルトラワイドベースタイヤは、トラックに装着される2本1組の複輪を1本の単輪に置き換えることができる超偏平シングルタイヤ。タイヤ組み換えや日常点検などの省メンテナンス化が期待できる。また1軸あたり約85kgの軽量化が可能で、後輪2軸の大型トラックでは約170kgの積載量の増加につながる。
「902L」は、タイヤの回転方向と平行なスチールベルト層を有する独自のベルト構造「スパイラループ」を採用。これによって走行によるショルダー部の成長とベルト部の歪みを抑制して耐偏摩耗性と耐久性を確保でき、タイヤの長寿命化を図った。また、トレッドに搭載した小ピッチブロックやスプリットクローズドサイプのエッジ効果でトラクション性能を向上。さらに、溝壁の角度を変化させてブロックの倒れ込みを抑制することで低転がり抵抗を目指した。
同社は、昨年からスタートした中期経営計画でタイヤ生産財事業を収益の柱とすることを掲げ、トラック・バス用タイヤの拡販や超偏平シングルタイヤの展開に取り組んでいる。