日本ミシュランタイヤは、トラック・バス用ワイドシングルタイヤ「X One」(エックス・ワン)のラインアップを拡充する。北米で展開されているオールシーズンタイヤ「X One LINE ENERGY D」を半年以内に国内へ導入するほか、4月に発売した冬用タイヤ「X One LINE GRIP D」の新サイズを投入する。タイヤサイズはともに445/50R22.5となる見込み。
「X One」は複輪をシングル化することで軽量化や環境負荷低減、車両の安全性向上などが期待できる。以前から販売している455/55R22.5に新サイズを追加することで、幅広いユーザーに訴求していく。
「X One」のリトレッド販売も積極化する。B2Bタイヤ事業部の高橋敬明常務は、「現在、トラック・バス用タイヤの販売でリトレッドは10~20%を占めているが、今後3年間で数量を2割伸ばしたい」と意欲を示す。国内では昨年10月から「X One」のリトレッドを始めている。製品自体に高いライフ性能があるため、これまではリトレッドする段階まで使用が進まないケースもあったが、コスト効果を訴求して普及を図る。
輸送業界では人手不足や輸送効率低下といった課題に加え、環境保全への取り組みが一層求められるようになっている。同社ではライフ性能を活かしたタイヤ経費の削減やケーシングの再利用などにより、ユーザーへの対応を加速していく。