10月25日から東京・江東区の東京ビッグサイトなどで一般公開が始まる「東京モーターショー2019」にはタイヤメーカーも多く出展し、自動車産業の変革期を見据えたノベーションや最新のソリューション、コンセプトモデルを披露する予定だ。
ブリヂストンは、同社グループの持続可能なモビリティ社会の実現に貢献するイノベーションや、独自のソリューション「Bridgestone T&DPaaS」など、未来に向けて進化していくための取り組みを紹介する。
ブースでは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構（JAXA）、トヨタ自動車とともに推進中の国際宇宙探査ミッションにおいて、「有人与圧ローバ」が月面を走破するためにブリヂストンが開発を進めているタイヤ（接地体）のプロトタイプのほか、走行中に道路からワイヤレスで電気自動車のインホイールモータへ給電することに対応したタイヤなども展示する。
また展示とワークショップ、トークショーといったイベントを組み合わせることで、来場者などと対話の機会を提供していく。
住友ゴム工業のブースはダンロップとファルケンの両ブランドで構成する予定。ダンロップエリアでは、過去から現在そして未来へと続くダンロップの社会課題解決への取り組みを紹介する。持続可能なモビリティ社会の実現に向け、タイヤ技術開発コンセプト「SMART TYRE CONCEPT」で掲げているタイヤ開発や、ソリューションサービスの最新技術・将来技術などを訴求する。
ファルケンエリアでは、ブランドコンセプトを体現した車両や最新のタイヤラインアップを展示する。
横浜ゴムは、未来のモビリティを見据えた将来技術コーナーと、既に実用化している先進技術をより深く理解してもらうコーナーを設けて技術開発力をアピールする。
将来技術コーナーでは、今後急速な進展が見込まれるCASEに対応する技術、サステナブル社会の実現に貢献する環境技術を紹介する。CASE対応技術では、タイヤのIoT（モノのインターネット）化技術「YOKOHAMA Intelligent Tire Concept」をはじめ、自動運転・無人運転に対応する走行持続性技術「Self Seal Concept Tire」、次世代車向けタイヤノイズ低減技術「Silent Foam面ファスナー Concept Tire」の3つの新技術を公開する。
また、環境技術では大幅なタイヤの軽量化技術を用いた「Ultra Lightweight Concept Tire」を初披露するほか、バイオマスから合成ゴムを生成する技術、リサイクル可能な熱可逆性ゴムなどを展示する。
一方、既存の先進技術体感コーナーでは、「ADVAN Sport V105」に採用した「マトリックス・ボディ・プライ」を訴求するため、カーカス構造の違いによる剛性の違いを模型によって体感できるコーナーを設置する。さらに、同社製品が国内タイヤラベリング制度のウェットグリップ性能最高グレード「a」を多数獲得していることから、ウェット路面でのグリップ力の違いを比較体験できるコーナーも設ける。
日本グッドイヤーは、「“Freedom to Move”-モビリティの未来はもっと自由だ-」をテーマにブースを展開する。より自由で多様なモビリティの社会への新たな取り組みを、これまでに達成した数々の記録、未来に向けたコンセプトタイヤの展示を通じて紹介する。
コンセプトタイヤでは、「レクサス EVコンセプトカー」に装着するコンセプトタイヤを世界で初めて披露するほか、3月のジュネーブ国際モーターショーで発表した「グッドイヤー エアロ」（Goodyear Aero）を日本で初公開する。さらに、昨年発表した「グッドイヤー オキシジェン」（Goodyear Oxygene）もブースに展示する予定だ。
コンチネンタルは「Mobility is the heartbeat of life」のテーマのもと、Automated Driving（自動運転）、Electrification（電動化）、Connectivity（コネクティビティ）を柱に未来のモビリティのための技術ソリューションを紹介する。
タイヤ関連では9月の独フランクフルトモーターショーで発表した、未来のモビリティのための技術ソリューション「Conti C.A.R.E」をはじめ、タイヤ構造内にセンサーを組み込んだ「ContiSense」などを展示する。
また、環境に配慮したソリューションを求めるエンドユーザーのために開発されたハイパフォーマンス・エコタイヤ「EcoContact 6 with adidas Parley shoe」も紹介する予定。
東京モーターショーの会期は11月4日まで。