2017年の廃タイヤリサイクル率 欧州92%、米国は81%

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カテゴリー: ニュース

 欧州タイヤ・ゴム製造者協会(ETRMA)は11月19日、2017年の廃タイヤのリサイクル状況を発表した。それによると、廃タイヤの92%は材料再利用またはエネルギー回収に用いられており、過去数年と大きく変化していないことが分かった。

 廃タイヤの発生量は前年比4%増の342万4500トン。このうち57%は材料再利用に活用され、数量は3%増の196万1000トンとなった。内訳は75%(147万トン)が破砕加工、17%(32万6000トン)がセメント用途、5%(10万5000トン)が土木用途だった。

 一方、廃タイヤのうち35%はエネルギー回収用途で、数量は7%増の118万1513トン。このうち83%はセメント焼成、17%がパワープラントや都市ヒーティングに活用された。

 なお、用途不明の廃タイヤは28万3500トンと23%増加した。同協会では「一部の国での新規制の実施や、高い割合で収集や処理が義務付けられているため」と指摘している。

 この数値は、欧州28カ国とノルウェー、セルビア、スイス、トルコの合計32カ国のデータを集計したもの。

 また、米国タイヤ製造者協会(USTMA)がまとめた2017年の廃タイヤのリサイクル率は81%だった。同協会はリサイクル率100%を目指しており、「循環型経済の前進に役立つ新たな、そして既存のリサイクル市場の発展を見極め、促進することにコミットする」としている。

 同協会によると、米国では毎年2億8700万本以上の廃タイヤが発生している。また、廃タイヤの用途は熱利用やグラウンドゴム、土木、ゴムパウダー、ゴム改質アスファルトなどがあるという。


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