欧州で工場の停止相次ぐ 新型コロナウイルスの影響拡大

 感染拡大が世界的に拡大する新型コロナウイルスの影響により、欧州を中心にタイヤ工場の生産停止が相次いでいる。

 ブリヂストンは乗用車用タイヤを生産するフランスのべチューン工場、トラック・バス用タイヤを生産しているスペインのビルバオ工場の稼働を停止した。「従業員の安全を確保するため」(広報部)としており、3月19日の時点で再開の時期は未定だという。

 仏ミシュランは18日に欧州の生産拠点を少なくとも一週間、閉鎖することを決定した。同社では「従業員の健康を守るため、各国の地元当局と緊密に連携して必要な措置を取る」としている。

 ミシュランによると、2月末時点で世界の乗用車用・ライトトラック用タイヤの需要が前年比9%減、トラック用タイヤは16%減少したという。業績への影響を抑制するための対策を進める方針。

 また、米グッドイヤーは欧米で複数のタイヤ工場とリトレッド工場の操業を停止することが分かった。需要の急激な減速に対応する。

 住友ゴム工業は19日の時点で、トルコや米国の工場で稼働を継続しているが、「トルコ工場では今後、生産調整を行う可能性はある」としている。

 フィンランドのノキアンタイヤは18日、同国の従業員と一時解雇に関する労使交渉を開始したと発表した。対象人数や期間は交渉を通じて決定する。


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