死亡事故含む33件の事故が発生 2019年の空気充てん作業

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カテゴリー: ニュース

 2019年にタイヤ空気充てん作業に関連する事故が33件発生したことがJATMA(日本自動車タイヤ協会)の調査で分かった。事故件数は近年高止まりしており、昨年も作業者が死亡する事故が1件、重軽傷を負った事故は12件あった。痛ましい事故を撲滅するためには、業界全体で適正作業と法令順守の徹底が強く求められる。

 死亡事故はタイヤ専業店で起きた。トラック・バス用タイヤでパンクの修理依頼があり、パンク箇所を確認するため、空気を充てんした際にサイド部が破裂したという。破損原因はパンク走行等によりタイヤが損傷していたためと推定される。安全囲いは設置していたが、事故の際は未使用だった。

 昨年の事故で、安全囲いを使用していなかったケースは16件あり、その内の10件で人的被害があった。一方、安全囲いを使用していたケースでは人的被害はなかったという。また空気充てん作業特別教育を受講していなかったケースも11件あった。

 昨年の事故をタイヤの種類別でみるとトラック・バス用とライトトラック用がそれぞれ12件、乗用車用が4件、建設機械用と産業車両用が各2件、二輪車用が1件だった。また事故が発生した業態別では専業店が21件と最多だった。

 JATMAでは、「修理したタイヤは、コードが疲労している場合があるので、空気充てん後、5分以上を目安に安全囲い内で破裂しないことを確認してから車両に装着する」「リムのサビ、フランジ部の変形に注意する」「サイド部からの異音が聞こえたら作業を中止して避難する」などの安全作業を呼び掛けている。


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