欧州タイヤ・ゴム製造者協会(ETRMA)によると、各国で行われた都市封鎖(ロックダウン)が自動車の購入や運転、走行距離に影響を与えていることが分かった。イタリアでは3月の高速道路の交通量は乗用車が50%以上、トラックは20%程度減少したという。
さらに、欧州では市販用タイヤの販売が第1四半期(1~3月)に前年同期比2割弱減少し、第2四半期(4~6月)は約4割減となると推測している。あわせて、2020年の欧州のタイヤ生産量の見通しを新車用タイヤが約25%減、乗用車・ライトトラック用が約17%減、商用車用は約13%減と下方修正した。
同協会では、4月21日時点で欧州では最大56%の生産拠点が閉鎖されていたと推測している。また、工場の閉鎖期間は平均で33日に及んでおり、従業員の79%が影響を受けたという。ただ、「一部のビジネスや顧客のニーズが再び高まっており、4月14日以降各社は十分な供給量を確保するため部分的に生産を再開する決定を下している」としている。