独コンチネンタルは9月1日、グローバルで23万2000人の従業員のうち、3万人以上を対象に配置転換や解雇を進めると発表した。このうち1万3000人はドイツ国内で、2025年までに9割が完了する見通し。「新型コロナウイルスの大流行による深刻な経済危機や、グローバルの自動車生産台数の長引く減少」(同社)を背景に、昨年9月に発表した2029年までの組織再編計画におけるリストラ対象2万人を拡大した。
また、2023年以降のコスト削減額について、従来計画していた年間5億ユーロ以上から年間10億ユーロ(約1270億円)以上に見直した。
エルマー・デゲンハートCEOは、「現在、自動車業界全体が大きな困難に直面している。過去70年で今回ほど深刻な危機を経験したことはない。特に部品供給メーカーが大きな打撃を受けている」とコメントした。同社では、自動車生産台数が2017年の水準に回復するのは、2025年以降になると想定している。
なお、今回発表した組織再編計画は全ての事業部門を対象としており、製造プロセスの自動化など「インダストリー4.0」の導入や採算の取れない事業の売却、工場の閉鎖・移転なども進めるという。