日本自動車工業会(自工会)は10月30日、官民一体で大型車の車輪脱落事故防止の取り組みを進めると発表した。
大型車メーカー4社で構成する大型車委員会を通じて、目視でナット緩みを確認が可能な「連結式ナット回転指示インジケーター」を活用した取り組みを行う。通常の日常点検では、点検ハンマーを用いてナットの緩み点検を励行しているが、事故の発生が集中している左後輪への装着を推進する。
大型4社は車輪脱落事故防止のために、国土交通省や関連する業界団体と連携して、適切なタイヤ交換作業の方法の啓発に取り組んできたが、2019度の事故発生件数は対前年度31件増の112件と増加している。
また、車輪脱落事故を防ぐ4つのルールとして「規定トルクでの締め付け」「増し締めの徹底」「日常点検の実施」「適合ホイールボルト・ナットの使用の徹底」を、国交省や関連団体を通じ、引き続き啓発する。
さらに、近年ではホイールやホイールボルト・ナットの著しいサビが原因と思われる車輪脱落事故の発生が確認されていることから、著しいサビのあるホイールやホイールボルト・ナットの交換をポスターなどで促していく。