独コンチネンタルは11月27日、電動バス用タイヤのプロトタイプをバスメーカーのVDLバス&コーチと共同開発したと発表した。
コンチネンタルによると、電動バス用タイヤはあらゆる電気自動車(EV)と同様に発進時の高トルクを考慮する必要があるほか、街中を走行するバス用タイヤでは静粛性も求められるという。さらに、「都市交通では電動バスの減速は回生プロセスの重要な要素になる」とした上で、「従来のブレーキシステムと比べ、回生のプロセスは駆動輪タイヤにさらなる負荷がかかる」と指摘する。
ただ、摩耗寿命やブレーキ、ハンドリングといった背反性能の両立が要求されていることを踏まえ、同社では「我々は耐久性やブレーキパフォーマンスで妥協せず、安全性を最優先におく」とコメントしている。
現在は、コンチネンタルが独ハノーバー近郊に構えるプルービンググラウンド「コンチドローム」で、VDLの車両がプロトタイプを装着してテスト走行を実施。一般にタイヤ開発では、最初のプロトタイプから量産までに「3~5年かかる」(コンチネンタル)が、電動モビリティの急速な発展に伴いEVに最適なタイヤの需要が急激に増大すると考えられるため、開発期間の短縮を目指すという。