ブリヂストン「ALENZA LX100」が高めた価値 静粛性を追求したSUV専用タイヤ

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カテゴリー: ニュース

 ブリヂストンは2月1日に発売したSUV専用タイヤ「ALENZA(アレンザ)LX100」のオンライン説明会を1月29日に開催した。「アレンザ」ブランドのコンフォートラインとして、SUVの特徴を考慮しつつ、静粛性を大幅に高めた新商品。それらを実現した技術は――。

ALENZAイメージ
販売が増えているオンロード系SUV(ブリヂストンの説明資料より)

 近年、国内のSUV市場は拡大を続けており、ブリヂストンはSUV向け市販用タイヤの需要が2024年に2019年の2倍以上になると予測している。特にオンロード系SUVが増加傾向にあることから、ブリヂストンタイヤソリューションジャパン消費財商品企画部の雀部俊彦部長は、「ユーザーの使い方自体が乗用車ライクなものに変化してきており、乗用車に求められる性能にも応える必要がある」と指摘する。

 ブリヂストンではオンロード系SUV向けの商品を拡充する方針で、ユーザーサイドから見た“分かりやすさ”“価値の明確化”に向け、オンロード系商品は「アレンザ」ブランド、オフロード向けは「DUELER」(デューラー)ブランドに統一していくことを明らかにした。

 「アレンザ」ブランドとして2つ目の商品となった「アレンザLX100」は、顧客からの要望が高い静粛性をサイレントテクノロジー搭載パターンの採用で大幅に向上した。路面と接するトレッド部とサイドウォールの間にひし形の「3Dノイズカットデザイン」を搭載することで、トレッド部の振動をサイド部に伝えにくくし、中周波のノイズを抑制している。ストレート溝の中で共鳴が起こることで生じる高周波ノイズは、「REGNO(レグノ)GR-XⅡ」と同様に「ダブルブランチ型消音器」を溝と溝の間に設置することでカットした。

 なお、「レグノGR-XⅠ」ではタイヤが摩り減ると消音器が消失することが課題となっていた。それに対し、今回は溝底に向かって広がる「シークレットグルーブ」を採用することで60%まで摩耗が進んだ段階でも十分な消音器を残すことができるようになり、静粛性の維持が可能になっている。これらの技術により、騒音エネルギー指数が新品時では従来品(デューラーH/L850)より22%低減し、60%摩耗時でも9%減を維持した。

 また、SUVの特徴である車重の重さや運動性能の高さに対応するため、ケース部材の増加とビードフィラー及びプライ折り返しを高くすることでケースを高剛性化し、ふらつきを抑制。さらに、トレッドゲージを最適化することで路面からの入力を低減し、乗り心地を高めている。

 ブリヂストンPS/LTタイヤ設計企画第2課の高橋淳一課長は、「アレンザブランドに『LX100』を拡充することで、SUVライフを足元から支える準備ができた」と自信を示す。その上で「『アレンザ』と『デューラー』を両輪にSUVユーザーの快適なドライブや安心・安全への貢献を目指す」と話した。


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