横浜ゴムは2月15日、AI(人工知能)を活用したゴムの配合物性値予測システムを独自に開発し、タイヤ用ゴムの配合設計で実用を開始したと発表した。膨大な仮想実験が可能となるため、開発のスピードアップやコスト削減、高性能な商品の開発に加え、経験の浅い技術者による配合設計が容易になることが期待される。
今回のシステムは同社が昨年10月に策定したAI利活用構想「HAICoLab」(ハイコラボ)に基づいて開発。人がゴムの配合設計パラメーターを入力するとAIが予測される配合物性値を出力するもの。さらに結果を判断しやすくするために予測値の正確度を表示する機能や、目標とする配合物性値に近い配合を探索する機能を付加している。今後はタイヤのみならずホースやコンベヤベルトなど多岐にわたるゴム商品開発での利用を開始する予定。
「ハイコラボ」は人間特有の発想力とAIが得意とする膨大なデータ処理能力を活かした“人とAIとの協奏”によってデジタル革新を目指す構想。