住友ゴム工業は3月9日、スーパーコンピューター「富岳」の2021年度HPCIシステム利用研究課題募集における「富岳」産業課利用枠に採択されたと発表した。富岳は9日から学術・産業分野向けに共用開始されている。住友ゴムは富岳の利用を通じて、タイヤ新材料開発技術「アドバンスド4Dナノ・デザイン」を進化させる方針。
同社では、技術革新のキーコンセプト「スマートタイヤコンセプト」で、摩耗や経年による性能低下を抑制して新品時の性能を長く持続させる技術「性能持続技術」の開発を進めている。
この技術開発では、タイヤ使用時にゴムの中で起こっている分子レベルの化学変化を正確に理解し、制御することが課題だった。今後は富岳を利用することで、分子運動に加えて化学変化まで表現できるゴム材料のシミュレーションを実現させる予定。