採用のオンライン化進む 国内4社の新卒採用動向

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2021年の採用実績と2022年の採用計画
2021年の採用実績と2022年の計画(写真等の無断複製・転載を禁じます)

 新型コロナウイルスによる影響が長期化する中、タイヤ各社の新卒採用活動もオンライン中心に変化しているようだ。国内タイヤメーカー4社に新卒採用に関するアンケートを実施し、2月26日までに得た回答によると、2021年4月採用(大卒以上)はブリヂストンと住友ゴム、横浜ゴムは前年より人数が減少したが、計画に届かなかったのは1名が辞退したブリヂストンのみだった。

 また、採用活動の変化を聞いたところ、ブリヂストンは「4月以降の選考は全てオンライン上で進めた」と回答。住友ゴムも昨年3月以降の採用活動は原則オンライン化した。横浜ゴムとトーヨータイヤも含めて各社ともにオンライン面接を実施しており、住友ゴムは「一人ひとりにじっくり時間を掛けて話ができ、遠方の学生にも負担なく選考に参加頂けるなど、企業側・学生側双方にメリットを感じる場面が多かった」と答えた。

 業務や職場の雰囲気が伝わりにくいのではないかという懸念に対しては「社員との接触回数を例年より増やし、動画コンテンツを利用したことで学生にも納得感を持って選考に進んで頂けた」と一定の成果を示した。

 トーヨータイヤも「物理的距離を問わず選考に参加できるため、全国各地・海外の大学から学生を募ることができたほか、ターゲットとする学校の新規開拓にもつながった」としている。

 オンライン面接の課題として、ブリヂストンは「映像や音声などのトラブル」を挙げた。トーヨータイヤも「通信環境の良し悪しによって応募者の印象や評価に差異が生じないようなガイドライン策定」を課題として指摘している。そのほか、「会社に足を運ぶことなく選考が進むことから、内定を受けても当社に入る実感がわきづらい」(横浜ゴム)といった声もあった。

 集合形式のイベント開催が引き続き制限を受ける中、メーカー各社も学生に自社の魅力や働き方を伝える取り組みにも注力している。ブリヂストンはオンラインセミナーを開催したほか、ダイレクトリクルーティングによる絞り込みや個別フォローを実施したという。

 トーヨータイヤでは、「インターンシップなど就業経験を提供する機会のウェイトを増やし、よりきめ細かに学生と接することができるよう対策を講じている」と回答した。横浜ゴムも説明会やインターンシップをオンライン化することで露出を維持している。

 なお、2022年卒の採用について、ブリヂストンは入社後に従事する職種をあらかじめ決める「職種別採用」を導入することを決めている。


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