スウェーデンのボルボ・カーズは3月、欧州20カ国で年間を通じて使用できる「リチャージタイヤ」を電気自動車に標準装備すると発表した。
同社グループは、温暖化ガスの排出実質ゼロを意味するクライメートニュートラルを2040年までに実現する目標を掲げており、今回の取り組みはその一環。「幅広い路面状況に対応できるタイヤを1セット使用することで、年に2回のタイヤ交換を無くし、お客様の負担を軽減するとともに、CO2排出量削減を目指す」としている。
ボルボのリチャージ・ラインアップ(BEV、PHEV)向けに開発されたリチャージタイヤは、通年用タイヤとしては初めて欧州タイヤラベリング制度でAクラスのエネルギー効率を達成した。「XC40」に装着した場合、冬用タイヤと比較してエネルギー消費量を最大8%削減し、平均航続距離を伸ばすことができるという。また、年間で1セットのタイヤを使用することで、アルミホイールの生産量削減にも繋がるとしている。
同社では「電気自動車では、タイヤの転がり抵抗の低減が一層重要だ。通常、この特性は夏タイヤに限られているが、リチャージタイヤによって冬期もこの特性を維持し、お客さまと環境への明確なメリットを実現する」とコメントした。
なお、氷雪上の走行が多い場合はスタッドレスやスパイクタイヤが「最も安全な選択肢」とし、リチャージタイヤは選択肢の一つとして提供するという。