ブリヂストンは4月16日、鉱山・建設車両用(OR)タイヤの旗艦生産拠点である山口県の下関工場の一部設備を刷新すると発表した。総投資額は約102億円で、2022年に着工し、2025年末までに新設備の導入を完了する計画。
同工場は1970年に操業を始めた。今回の設備刷新は中期事業計画に基づく鉱山タイヤ・ソリューション事業強化拡大施策の一環。品質向上や生産コストの低減、設備の故障リスクなどを削減し、トータルでのパフォーマンスの向上を目指す。なお、現在の生産能力は1カ月あたり約7300トンとなっており、設備刷新後も同程度の生産量となる予定。
同社では、「断トツ商品であるORタイヤの安定した生産体制を継続確保する」とした上で、「安全・防災・環境・品質及び生産性など全てのレベルをこれまで以上に高めていく」としている。
あわせて、同工場初の太陽光発電設備を導入することで、使用する電力における再生可能エネルギーの割合が3%程度向上し、年間約1400トンのCO2削減につながる。
さらに、水の浄化システムを導入し、水資源の利用を効率化することで地域環境への負担を低減するほか、太陽光発電設備と共に災害時の地元地域へのライフラインとして活用することも視野に入れている。
ブリヂストンは今年2月に発表した中期事業計画に基づき、戦略的成長投資を通じてコア事業の強化と成長事業の拡大を推進している。