スウェーデンのエンバイロは5月28日、同国西部のヴェストラ・イェータランド県ウッデバラ市に廃タイヤのリサイクル工場を建設する協議を開始したと発表した。地方支分局に建設に向けた計画を申請し、初秋には許可申請書を提出する。
新工場は廃タイヤの年間処理能力が最大6万トンで、同社では「スウェーデンにおける廃タイヤの年間発生量の半分をリサイクルするのに十分な能力がある」としている。また新工場の建設により、新規雇用も創出する見通し。
同社は2001年に設立し、熱分解による廃タイヤのリサイクル技術を開発している。この技術を通じて生産した再生カーボンブラックをタイヤ製造で活用すると、温室効果ガスの排出量がバージンカーボンブラックを使用した場合に比べて79~84%削減できるという。その他、熱分解油や鋼鉄などの生成物も生産することができる。
なお、同社では同県メレルード市にも廃タイヤの年間処理能力が最大1万5000トンの工場を保有している。また昨年4月から仏ミシュランが筆頭株主となり、提携を進めている。