日本ミシュランタイヤは6月30日、電動車をメインターゲットに据えた乗用車用タイヤ「e・PRIMACY」(イー・プライマシー)の新商品発表会を開催した。同社のプレミアムコンフォートブランド「プライマシー」シリーズに、ミシュラン史上最高の低燃費性能を誇る新モデルとして追加する。15~20インチの計27サイズを8月3日より順次発売する。価格はオープン。
「e・PRIMACY」は環境負荷を最小化した仏ミシュラン初の“エコデザインタイヤ”として今年の春に欧州市場で発売していた。日本ミシュランタイヤによると「電動車を明確なターゲットとして発売するのは初めて」だという。電気自動車をはじめ、ハイブリッド車や燃料電池車(FCEV)など電動車が一般化し、今後もその普及率は高まると予測される中、「持続可能な社会、電動化に対応する新たな基準」として提案していく。
今回はプレミアムタイヤに求められる静粛性と乗り心地、安全性を確保しつつ、特に低燃費性能を向上させた点に注目だ。新たに開発したコンパウンドと、強度と軽さを併せ持つ新素材を採用したスチールベルトなどで「PRIMACY4」と比較して転がり抵抗性能を18・4%低減。国内ラベリング制度では22サイズが最高グレードの「AAA」を達成し、走行中のCO2排出量を少なくした。また、摩耗が進行しても性能の急激な劣化を抑制する性能維持性にも配慮している。
会見に出席した須藤元社長は「このタイヤが様々な車両に装着され、より多くのユーザーが使用することで、ユーザー一人ひとりが環境課題に貢献できる。多くの方にこの性能を体感して頂きたい」と意欲を示した。