住友ゴム工業は6月28日、ダンロップブランドのSUV用スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX SJ8+」(ウインター・マックス・エスジェイエイトプラス)を8月1日から順次発売すると発表した。発売サイズは15~22インチの54サイズで、価格はオープン。
今回、8年ぶりにリニューアルした新商品は凹凸構造を持つ「ナノ凹凸ゴム」を採用することで高い密着力を目指して開発。従来品(ウインター・マックスSJ8)と比べて新品時の氷上ブレーキ性能を14%、氷上コーナリング性能は11%向上しているという。
「ナノ凹凸ゴム」は、昨年発売した乗用車用スタッドレス「ウインター・マックス03」で採用した技術。凹凸構造の突起部分が起点となり、タイヤと路面の間の水膜を素早く押し出すことで除水から密着に素早く移行することができる。これにより、除水スピードが従来品より1.5~2倍に向上した。また、優れた柔軟性により水膜を押し出し、隙間なく密着することで氷に触れる面を最大化し、強い密着力を実現している。
さらに、水と反応して溶ける「MAXX(マックス)グリップトリガー」を採用し、繰り返し凹凸構造が出現するため、溝が減っても安心して使用できるという。あわせて、ゴムのしなやかさを保つ「液状ファルネセンゴム」を使用することで氷上性能を低下しにくくした。
同社では「使用シーンが多岐にわたるSUVユーザーの皆さまの安全・安心な冬のドライブを足元から支える」としている。
最新のゴム技術を搭載し性能向上
住友ゴム工業は8月1日から順次発売するSUV用スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX SJ8+」(ウインター・マックス・エスジェイエイトプラス)の商品説明会を7月6日に開催した。
新商品は氷上性能の大幅向上を実現したことが最大のアピールポイント。今回は昨年8月に発売した乗用車向けの「WINTER MAXX 03」に採用したゴム技術「ナノ凹凸ゴム」と、従来品(ウインター・マックスSJ8)のパターンを組み合わせた。それにより、滑りの原因となる氷上の水膜を素早く除去し、滑る前に密着することで氷上性能を高め、安心・安全の確保を目指した。
「ナノ凹凸ゴム」は、ゴム表面のナノレベルの凹凸構造の突起が起点となり、路面の水膜を押し出すことで素早く路面に密着できるという。
あわせて、従来品よりもゴム全体を柔らかくすることで氷路面への追従性をアップして密着面を最大化。さらに、凹凸構造が水膜を押し出しながら氷に密着することで隙間なく除水しつつ、接地面積を最大化して従来品より氷上ブレーキ性能が14%、氷上コーナリング性能は11%向上した。
ゴムには水に反応して溶ける「マックスグリップトリガー」を配合しており、摩耗時もゴム表面の凹凸構造を維持できる。また、この素材はゴムの内部に詰まっているためブロック剛性の高さに寄与し、ドライ性能や摩耗性能の両立にも貢献する。さらに、柔らかさを保つ「液状ファルネセンゴム」を使用して“効き持ち性能”はおよそ15%程度高まっているという。
なお、都市部や山岳部を走行するクロスカントリー車両への装着を想定し、深溝設計と方向性パターンにより深雪や泥濘路の走行が可能なトラクション性能を持つ。
同社タイヤ国内リプレイス営業本部技術サービス部の廣江隼氏は「従来品の総合性能の高さを最大限に活かして氷上性能を向上した。自信をもってお届けできる商品となっている」と話した。