ブリヂストンの米子会社は8月3日、米国のアズーガ・ホールディングスを買収すると発表した。今後の成長が見込まれるデジタルソリューション事業の展開を加速する。
アズーガはデジタルフリートソリューションプロバイダーとして運送事業者に対する運行管理サービスを展開している。買収額は企業価値3億9100万ドル(約428億円)にアズーガの運転資本などを調整し確定する。買収は2021年第3四半期中に完了する見込み。
ブリヂストンの石橋秀一CEOは「6月に発表した長距離トラック自動運転技術を開発するコディアック・ロボティクス社との連携を含め、北米を中心として包括的なモビリティソリューションの展開を進める」とコメントした。また、「欧州のウェブフリート・ソリューションズとの連携を深めることで、規模と質の両面から当社のモビリティソリューションを進化させる。欧米をはじめとしてグローバルへ拡大することでよりサステナブルで安心・安全なモビリティ社会へ貢献する」としている。
買収はアズーガの大株主のスメール・エクイティ・パートナーズやダンローなどと買収契約を締結することで実施する。ブリヂストングループの2021年12月期連結業績に与える影響は軽微だという。
アズーガは2012年に設立し、カリフォルニア州のシリコンバレーに本社を構えている。従業員数は約430名。北米を中心に、GPSトラッキングやテレマティクス、ドライバーの動作モニタリングなどの運行管理プラットフォームを6000台以上のフリートに提供しており、契約台数は約20万台に達している。