日本自動車タイヤ協会(JATMA)はこのほど、一般ドライバー向けにスタッドレスタイヤの確実な交換や早期装着の啓発をスタートした。
同会では2012年から啓発チラシやポスターを作成し、各地区の官公庁などの協力を得て活動を展開してきた。今年はチラシのデザインをリニューアルし、降雪地域向けと非降雪地域向けの2パターンで合計31万7000部を作成。掲示用のポスターは2万部を用意した。JATMAの各支部を通じて、自動車関連団体や関係先機関などでチラシの配布やポスターの掲示を要請する。
また、日本道路交通情報センター(JARTIC)のスマートフォン版サイトでバナー広告を展開するほか、サービスエリアなどに設置しているデジタルサイネージにも啓発ポスターを掲示。多くのドライバーへスタッドレスタイヤの重要性と、冬道を走行する際の安全運転を訴求していく。
同会では「近年は都市部でまとまった降雪がなかったので大雪があった時の記憶が風化していないか危惧している。一方でユーザーの意識が飛躍的に向上したわけではないため、冬用タイヤの安全啓発は継続していかなければならない」と活動の意義を話している。
空気圧管理の訴求も
日本自動車タイヤ協会はタイヤの空気圧適正管理の啓発も引き続き実施している。
同会が2015年から2019年に実施した点検活動では、乗用車の4台に1台が空気圧不足のまま使用されていることが分かっている。こうした状況を受けて、昨年度にチラシとポスターを作成し、これまで関係官庁やNEXCO、JAF(日本自動車連盟)などへ配布、掲示を依頼してきた。さらに、今年度は「利用者の滞在時間が比較的長い傾向にある」(同会)という道の駅へのアプローチを推進している。
また、10月から11月にかけては都内の2カ所のバス停にポスターを掲示。より多くの利用者に向けて啓発に取り組んでいく。