日本自動車タイヤ協会(JATMA)は1月7日、福岡県嘉麻市から申請されていた原状回復事業への支援を決定したと発表した。同市熊ケ畑字花熊の土地に放置されている廃タイヤ約500トン(5万本)の撤去費用として総額約4400万円のうち、2933万3000円を支援する。
同会では自治体による廃タイヤ撤去事業を推進するため、2005年に原状回復支援制度を開始した。この制度は自治体からの要請に対し、条件に合致した場合は撤去費用として総額の3分の2以下かつ3000万円を上限に支援するもの。2020年度までに22の事案に対して累計3億6213万円を支援しており、今回の嘉麻市への支援は2016年以来、6年ぶりとなる。
市では以前から土地所有者に対して適切な処理を行うよう求めてきたが、改善が見られないことなどから昨年4月にJATMAへ相談を行っていた。
廃タイヤの不法投棄は年々減少しているものの、昨年2月末時点では全国で69件が確認されている。JATMAでは今後も原状回復支援制度を継続していく。