トラックの脱輪事故が立て続けに発生している。12月には広島県内の国道で走行中の大型車からタイヤが脱落して対向車などに衝突。それを受けて国土交通省は関係団体へ冬用タイヤ交換後の増し締めの実施を働きかけてもらうように通知を行っていた。
そんな中、1月12日に群馬県では外れたタイヤのうち1本が歩行者を直撃するという痛ましい事故が起きた。テレビなどでも大きく報道されたことから、その危険性は広く認識されたようだ。さらに18日、今度は岐阜県の高速道路でも事故が発生した。外れたタイヤは100m以上転がり、ほかの車両にぶつかったと見られている。
過去の統計によると、冬期は同様の事例が発生しやすい時期だが、確実な運行前点検、そしてタイヤ交換後の増し締めが適切に行われていれば、事故は防げたかもしれない。ユーザーと接する機会が多い販売店にとっては、今一度、来店を促すなど周知が求められる。
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