住友ゴム工業はトラック・バス用タイヤの整備作業のレベルアップを目的とした「DTS全国TB作業コンテスト」の審査を1月23日に開催した。
同社は販売店での安全確実な作業の徹底と標準化、作業者のモチベーション向上などを目指して2010年からこの活動を継続してきた。2020年は新型コロナウイルスの影響で開催を断念したものの、2021年は初めてオンライン形式を採用して再開へこぎつけた。
今回のコンテストでは、全国の販売会社10社の直営店で事前に動画を収録。また、近年増加している車輪脱落事故へ向けた対応として、従来のコンテストと異なる形で実践的な作業課題を立案したという。
その一環として2名の作業員によるコンビネーション作業、顧客への保守管理の提案やインジケーターの説明なども取り入れ、10組20名が整備スキルを競い合った。審査は住友ゴムの東京本社と各販売会社をテレビ会議で接続して動画を共有して行い、ダンロップタイヤ北陸の清松芳朗氏と寺渓昭恩氏が優勝した。
1月28日に行った報告会でタイヤ国内リプレイス営業本部の田村正広技術部長は、「オンラインのメリットは大きいことが分かった。15名の審査員全員が同じように作業の様子を確認できるため、より注力することができた」と評価した。一方で従来の集合形式のほうが臨場感が高まるといった利点があることから、次回のコンテストではオンラインとリアルそれぞれのメリットを融合できる形を検討していく。