TOYO TIREの清水社長「中期経営計画は順調な滑り出し」

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清水社長
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 TOYO TIRE(トーヨータイヤ)の清水隆史社長は2月15日に開いた決算会見で2021年から25年までの中期経営計画について、「環境変化に柔軟に適応し、初年度は順調な滑り出しを実現した」と手応えを語った。

 同社が「重点商品」と位置づける高付加価値タイヤの販売比率は、25年時点で掲げる55%の目標に対して昨年は53%まで拡大。またROE(自己資本利益率)は16.9%と、目標の12%を大きく上回る水準となった。

 特に北米市場では昨年、強みのワイドライトトラック用タイヤをはじめ、トラック用タイヤ、オールシーズンタイヤなど付加価値の高い新商品を多数発売した。今年も独自性のある商品を継続して投入し、質の高い利益向上につなげていく考えだ。

 また今後、北米市場ではSUV・ピックアップトラックの電動化が進むと予測される中、「課題を洗い出し、必要な生産設備の精査を進めていく。SUV・ピックアップトラック用タイヤの電動化対応に照準を合わせて経営資源を効果的に投下していく」(清水社長)と展望を話した。

 一方で現地では数百万本単位で受注残を抱えていることに対応するため、22年以降はグローバル生産体制も強化する。

 昨年増強を完了した米国工場では、今年から年間55万本のワイドライトトラック用タイヤの追加供給が可能となる。また、7月にセルビア新工場が稼働した後は、米国工場の乗用車用タイヤ生産をセルビアに集約し、米国工場の設備をワイドライトトラック用タイヤに置き換えるなど、供給能力を更に引き上げることを検討していく。

 清水社長は「先行き不透明なコロナ禍にあっても需要が旺盛なワイドライトトラック用タイヤを優先的に生産してバックオーダー解消に注力する」と述べ、「国内のタイヤ工場、グローバル供給拠点のマレーシア工場と合わせて需要を着実に獲得していく」と意欲を示した。


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