JAF(日本自動車連盟)は、パンク応急修理キットの有効性や利用する際の注意点を検証し、その結果を8月2日にウェブサイトで公開した。
2021年度にJAFが実施したロードサービスのうち、タイヤに関するトラブルは40万1290件あり、救援に占める割合は18.5%だった。パンク応急修理キットはスペアタイヤと比べて省スペース化につながり、タイヤの脱着などの作業も少ないため、現在はキットを備えている車が増えている。今回はパンク応急修理キットを使用したことがないドライバーでも応急修理ができるのかといった点を検証した。
テストではパンク応急修理キットを使用したことがないモニター3名が取扱説明書を見ながら、実際に4mmの釘が刺さった状態でパンクしたタイヤの応急修理を実施。修理後、約5km走行した後、再度空気圧を調べ、完全に応急修理ができていることを確認するまでの時間を計測した。
その結果、応急修理キットを使用したことがないモニターでも取扱説明書を見ながらであれば、作業を行えることを確認。ただ、モニターの中には「落ち着いた環境で作業できるとは限らないため外出先では不安」という声もあった。
また、釘の大きさや異物の違いなど、様々な条件でパンクした状態のタイヤを8種類用意し、パンク応急修理キットでどこまで応急修理ができるかを検証。
今回は、異物を抜いてしまうと応急修理できず、4<CODE NUMTYPE=SG NUM=4E9C>以上の傷は補修液の漏れなどがあり、完全には応急修理できないケースもあった。
JAFでは 「パンク応急修理キットは初めて利用する人でもパンクの応急修理が可能なほど使いやすくなっている」とした上で、「実際の交通場面で突然パンクした場合、状況によっては適切に対応することが難しいこともある。そのため事前に取扱説明書を確認し、キットの収納場所や使用方法を知っておくと安心につながる」と呼び掛けている。