住友ゴム工業は8月8日の決算会見で、経営基盤強化に向けた取り組みを説明した。原材料高などを背景に利益が圧迫される中、木滑和生副社長は「タイヤSKU(商品の最小管理単位)の最適化、高機能商品の拡販に取り組む」と強調した。
採算性が低いタイヤや、同一地域で複数のパターン・同サイズが販売されている商品などを削減するとともに、新商品開発でSKUの絞り込みを行い、利益率向上を図る。一方で、EV(電気自動車)向けの高インチタイヤの増産のため、トルコ工場や中国工場では設備能力の置き換えも進める。
また、年内に2023年から2025年までの新たな中期経営計画を公表することを明らかにした。同社は2020年2月に5カ年計画を策定していたが、新型コロナウイルスやロシア・ウクライナ情勢などの環境変化を受けて計画を見直す。
新たな中期計画ではタイヤセンシング技術を活かした事業やソリューションビジネスの拡大といった新領域への挑戦を進めるほか、ポートフォリオ経営を掲げる予定。