TOYO TIRE 、欧州のタイヤテストコースが9月稼働

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カテゴリー: ニュース

 TOYO TIRE(トーヨータイヤ)はこのほど稼働したセルビア工場の隣接地にテストコースを併設して9月にも運用を始める。同社は日本、米国、中国、マレーシアにもタイヤ生産拠点を構えているが、テストコースを併設した工場はセルビアが初めてとなる。主にウェット性能と車外音の評価を手掛けるほか、開発段階の試作タイヤを実車に装着して性能を確認することも予定している。

 セルビア工場は同社にとって欧州初の生産拠点。生産するタイヤは主に欧州市場向けと、旺盛な需要を補完するために北米市場向けに出荷する。特に欧州市場向けの製品は世界的に見ても厳しいと言われる高いレベルのウェット性能や静粛性能、転がり抵抗性能が求められる。テストコースでは欧州で必要な認証評価や開発段階での性能評価、工場で生産する製品の抜き取り検査も行い、性能が担保できているかどうかをスピーディに確認できることも利点となる。

 セルビア工場の稼働に伴い、ドイツで2019年に設立した研究開発拠点との連携も強化する。最先端の材料を活用するためには工場ではより高度な生産設備が必要になる中、従来は生産統括部門管下にあったエンジニアリング本部を今年6月に技術統括部門に移管。セルビア工場には新材料に対応した混合ミキサーを導入する予定で、技術統括部門管掌の守屋学取締役は「転がり抵抗とウェットの性能のレベルがさらに高まっていく」と期待感を示している。


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