日本ミシュランタイヤは群馬県太田市の太田サイトの一部をリノベーションし、地域の企業などと連携する機会を増やしていく。同社は来年8月までに本社を東京都新宿区から太田サイトに移転することを決めており、須藤元社長は「太田を人が集まりやすい、魅力的な場所にしていく」と意欲を示している。
太田サイトはミシュラングループ有数の研究開発拠点のため機密事項が多く、従来は意図的に外部から遮断していたという。一方、今後は産学官連携を推進し、地域貢献とともにイノベーション創出にもつなげていく。既に近隣の小学生らを招いた見学会を行っているほか、地元企業にも一部設備を開放する活動をスタートした。
また、本社移転後に東京に残すオフィスは、現在と同じ新宿パークタワー内に構える予定。最大50名程度が勤務できるスペースを設け、業務内容によって太田と新宿のどちらでも勤務できるよう柔軟な体制を整える。
一方、同社では新型コロナウイルスが収束した後も従業員の在宅勤務は認めていく方針。須藤社長は「自由度は増やし、一人ひとりに自律のレベルも高めてもらう」と話し、組織の体質強化にもつなげていく考えだ。