TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は来年3月から、「PROXES ComfortⅡs」(プロクセス・コンフォートツーエス)を順次発売する。発売サイズは15~21インチの39サイズで、価格はオープン。
新商品は、「上質なクルージングを追求し、環境性能を進化させたプレミアムコンフォートタイヤ」(同社)。パターン設計では同社独自のタイヤ設計基盤技術「T―MODE」(ティーモード)を活用し、トレッドパターン内で機能を分担する非対称パターンを採用した。タイヤパターンに起因するノイズの騒音エネルギーは従来品(プロクセスCS1)比22%低減した。
また、ブロック剛性を向上することで操縦安定性を高め、レーンチェンジ時などのふらつきを抑制。上質な乗り心地と操縦安定性の両立を図っている。
材料開発では、同社の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology」(ナノバランステクノロジー)で低燃費コンパウンドの開発を実施。新シリカ分散材の採用により転がり抵抗が従来品比28%低減したほか、ウェット性能と耐摩耗性能も高次元で最適化した。なお、この新シリカ分散材には天然由来のサステナブル素材を使用している。
また、同社は来年2月からプレミアムスポーツタイヤ「プロクセス Sport2(スポーツツー)」を順次発売する。発売サイズは18~20インチの23サイズで、価格はオープン。
同社では、「モータースポーツへの参戦を通じて、過酷な条件で得た知見を商品開発へフィードバックしている」とし、「新商品はこういった経験を生かし、スポーツタイヤに求められるハンドリング性能とブレーキ性能を高次元で実現させた」と説明している。
また、パターン設計には「ティーモード」、材料開発には「ナノバランステクノロジー」を活用した。
今回の新商品では、非対称のトレッドパターンとコンパウンドを採用することで、ブレーキ性能とハンドリング性能を効果的に向上させた。従来品(プロクセス・スポーツ)比で制動距離がドライブレーキ比較で4%、ウェットブレーキ比較では16%短縮している。
また、トレッド内側のコンパウンドにはシリカを均一に分散することで、タイヤが路面の凹凸にしなやかに接地し、ウェット、ドライ双方の路面でグリップ性能が高まった。一方、外側のコンパウンドはシリカの分散を制御することでゴムの剛性を確保している。
構造設計では、サイド部のたわみを最適化する新プロファイル形状を取り入れることで、レーンチェンジやコーナリングの際にタイヤの変形を抑制し、ウェットおよびドライ路面でのハンドリング性能を高めた。
清水隆史社長は12月2日の会見で、「日本国内ではプロクセスとOPEN COUNTRY(オープンカントリー)の拡販を図っていく」とコメントした。