TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は12月14日に実施したセルビア工場の開所式に合わせて現地で会見を行い、清水隆史社長は「欧州での戦い方が大きく変わる」と展望を話した。
新工場は徹底した効率化を図ったスマート工場と位置付けられる。清水社長は「最新の技術と設備、製造実行システムを導入して、生産の効率化を図り、コストパフォーマンスの高い製品をスピーディーに供給できるようになる」と述べ、「ドイツのR&Dセンターで開発を進めている最先端の材料技術を活用して、摩耗や転がり抵抗を抑えて軽量化を図った高性能タイヤを生産することも可能になる」と語った。
今回は工場に隣接してテストコースも構えた。工場で試作したタイヤをすぐに評価でき、ハイパフォーマンスタイヤなどの開発期間短縮につながることも期待される。
清水社長は「地産地消により、欧州のお客様からの信頼感も高まっていく」と期待感を示す。今後、販売量の拡大に合わせて欧州市場で3~5%のシェア獲得を目指すとともに、“販売の質”も重視して高い利益水準を確保していく考えだ。セルビア工場は今年下期のフル生産時には年間500万本のタイヤを、欧州と北米にそれぞれ250万本出荷する予定。