売上収益は四半期として初めて1兆円を超える
ブリヂストンは2023年第1四半期決算(国際会計基準)を発表した。売上収益は四半期として初の1兆円を超え、前年比17.1%増の1兆435億41百万円、調整後営業利益は15.5%増の1167億94百万円で増収増益となった。
石橋秀一代表執行役グローバルCEO=写真=は「米欧を中心とした景気減速による需要減が顕著になるとともに、インフレなどによるコスト面のマイナス影響もあった。この向かい風に対し、主に市販用タイヤにおいて戦略的価格マネジメントを強化するとともに販売ミックスの改善を推進。プレミアム領域へのフォーカスを強化する一方、低採算領域の見直しを加速させることで収益確保につながった」と総括した。
タイヤ販売数量は、乗用車・小型トラック用がグローバルで前年同期9%減となったものの、乗用車用18インチ以上のプレミアムタイヤ販売本数はグローバルで4%増となった。市販用は景気減速により各市場で減少。新車用は自動車各社の車両生産状況の改善傾向を受け増加した。また鉱山用大型タイヤの販売も伸びた。
23年通期業績予想は2月発表の公表を据え置いた。通期でプレミアムタイヤの販売量アップと売値アップ、ミックスアップのバランス最適を追求するスタンスを継続。また為替前提の変更に伴い、円安影響が増益に働くとの見通しを示した。