特殊化学品向けのポートフォリオに注力
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセスは16日、第1四半期の業績を発表した。売上高は前年同期比1.7%減の18億99百万ユーロ、特別項目を除いたEBITDAは27.9%減の1億89百万ユーロとなった。
建設業界における需要の低迷や在庫調整の継続により利益が圧迫されたためだという。同社のマティアス・ツァハトCEOは「2023年は化学業界と当社にとって厳しい年になる。そのような事業環境の中、かねてからの計画通り高機能プラスチック事業を合弁会社に移管したことは重要だった」とし、これをきっかけに特殊化学品向けのポートフォリオに注力し、財務の強化をより進めていくとした。
依然として経済的に厳しい環境が続くという認識から、第2四半期の利益は第1四半期とほぼ同等とするものの、下期については、世界経済の回復、特に中国市場の成長に期待を寄せている。こうした背景から、通期は特別項目を除いたEBITDAを8億5千万ユーロ~9億5千万ユーロと見込んでいる。