日本中古タイヤ輸出業者協議会は16日、都内で第28回定時総会・懇親会を開催し、会員11名が参加した。
定時総会では牧野満会長(㈲牧野貿易商会)が22年度の収支決算を報告した。また、現在書面で行われている諸通信のオンライン化が議題に上がり、継続して検討することが了承された。
懇親会では意見交換を行い、昨年まで高騰していた海上運賃の値下がりに関する話題が多く上がった。「運賃は下がったものの、肝心のタイヤが品薄状態」「運賃が下がって引き合いは多数があるが、品薄でなかなか難しい状況が続いている」と、タイヤ不足を指摘する意見が相次いだ。
また、「運賃は高くとも一定のユーザーからの継続的な需要はあった。このような要望に応えていくために、コスト面を始め改善すべき点はあると思う」「波は必ずあるのものだが、需要が衰えていない今こそむしろ、正常かつ適正な価格で販売できるチャンスが来ていると捉えている」とする声もあった。
財務省通関1〜4月、中古タイヤ輸出は前年比2割増加
>財務省輸出通関実績による4月の中古タイヤ輸出実績がまとまった。それによる23年1月〜4月累計の輸出数量は、重量ベースで5万7989トン(対前年比21.9%増)、本数ベースで376万9千本(同20.5%増)、金額ベースで50億2779万5千円(同35.4%増)。
日本中古タイヤ輸出業者協議会の定時総会・懇親会の席で「需要の増勢」を指摘する声が強い。それを裏付けるように、中古タイヤの輸出は第1四半期から足元の実績は重量・本数・金額いずれも前年同期実績を大きく上回った。
重量ベースで、この4カ月間で最も輸出量が多かったのはアラブ首長国連邦1万3999トン。次いでアメリカ合衆国8460トン、マレーシア5174トンの順で続いている。