上期業績予想を修正。50億円の減収も、利益面は上方修正
日本ゼオンは7月27日、2023年度第1四半期決算説明会を行った。当期の連結業績は対前年同期比では56億円減収・営業利益46億円の減益、対前期比では25億円減収・営業利益68億円の増益となった。当期の連結売上高と各利益は〈別表〉の通り。
このうちエラストマー事業は売上高が前年同期比2.5%減の522億1800万円、営業利益は39.3%減の24億6400万円だった。
中国景気減速の影響を受けるなど、合成ゴムは汎用ゴムを中心に出荷量が減少。対前年同期比では減収減益。一方で、為替の円安や棚卸資産関連費用良化等で合成ゴムがエラストマー素材全体の営業利益を押し上げ、対前期比では減収増益となった。
同社は第2四半期連結業績予想および通期連結業績予想を修正した。
第2四半期連結累計期間の予想売上高は市況回復の動きが依然弱いため、前回公表予想値1900億円を50億円減の1850億円へと下方修正した。
一方、営業利益と経常利益は想定為替レートに対して円安で推移したこと、さらに会社全体でコスト削減に取り組んだ結果、営業利益は75億円から35億円､経常利益は90億円から55億､当初予想を上回る見込みとなった｡
通期連結業績予想の売上高は3990億円から50億円の下方修正､営業利益と経常利益はそれぞれ240億円から35億円､260億円から55億円の上方修正した。
なお、第3四半期以降については現在精査中で、下期は当初業績予想を据え置く。