パテント・リザルト社はこのほど、「ゴム製品業界」の特許を対象に「ゴム製品業界他社牽制力ランキング2022」をまとめた。
これは22年の特許審査過程で、他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計したもの。同社では同調査について、「この集計により、直近の技術開発で競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる」と説明している。
この調査による集計の結果、22年に最も引用された企業はブリヂストン。次いで2位住友ゴム工業、3位横浜ゴム、4位TOYO TIREだった。このランキングでタイヤメーカーとしては6位仏ミシュラン、9位米グッドイヤーと続いた。
ブリヂストンで最も引用された特許は「作業性及び環境衛生上にも優れ、従来より更に高弾性かつ低発熱性を持つタイヤ」に関する技術。大塚製薬の計6件の審査過程で引用されている。また「重荷重用空気入りタイヤ」に関する技術も引用された件数の多い特許として挙げている。
住友ゴム工業の最も引用された特許は「ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能、及び耐久性をバランス良く改善できる空気入りタイヤ」に関する技術。計6件の審査過程で引用されたという。
横浜ゴムは「軽量化と極低周波域のロードノイズの問題を両立するようにした空気入りタイヤ」に関する技術、TOYO TIREは「外観性を向上した空気入りタイヤ」に関する技術をそれぞれ、最も引用された特許として挙げた。
パテント・リザルト社では、日本特許庁に特許出願され22年12月までに公開された全特許のうち同年1月−12月末の期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を対象に抽出。産業分野ごとにランキングとして集計している。