トップ3はじめ11位まで前年と順位変わらずタイヤメーカー
米国の専門誌タイヤビジネスは23年世界のタイヤメーカー売上高ランキングを明らかにした。これは世界のタイヤメーカー各社が公表した22年(会計年度)のタイヤ売上高を、同誌が集計し75位までをランキング化してまとめたもの。
8月28日付号によると、第1位ミシュラン、第2位ブリヂストン、第3位グッドイヤーのトップ3を含め、第11位までランキングに変動はない。そのなかで中国のサイルン(Sailun)グループが前年第14位から第12位へと順位を上げた。
またアポロタイヤをはじめ、MRF社、JKタイヤ&インダストリーズなどインドのメーカーが売上を伸ばし、前年に対しポジションを上げているのが特徴的な傾向だ。上位20社に入っていないが、インド勢ではほかにもCeat社が前年第24位から第22位へ、Balkrishnaインダストリーズが前年第31位から第27位へとランクアップした。
インドのタイヤ市場規模は21年に1億8000万本程度。27年には2億2000万本を超えるだろうと推測される。さらにインド自動車タイヤ製造業者協会によると、同国のタイヤ業界の売上高は2030年までに約1兆6500億ルピー(約2兆6900億円)を突破する見通しだという。同国での内需拡大トレンドをいかに取り込むかにより、次年度のランキングが大きく変動する可能性も出てくるようだ。
中堅メーカーで順位に変動が見られた。米国イリノイ州に本社を置くタイタン・インターナショナルが前年第28位から第21位へ、台湾のケンダラバーが前年第29位から第24位へとランクを上げた。
その一方、ダブルコインが前年第22位から第23位、トライアングルが前年第21位から第25位へと下降。コロナ禍の影響を大きく受けた中国勢がこのまま失速するのか、反攻に転じるのか。今後の動向が注視される。